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ノーベル生理学・医学賞受賞の生物学者ポール・ナースが、「生命とは何か?」について、語りかけるようなやさしい文体で答える。
著者が、生物学について真剣に考え始めたきっかけは一羽の蝶だった。12歳か13歳のある春の日、ひらひらと庭の垣根を飛び越えた黄色い蝶の、複雑で、完璧に作られた姿を見て、著者は思った。
生きているっていったいどういうことだろう? 生命って、なんなのだろう?
著者は旺盛な好奇心から生物の世界にのめり込み、生物学分野の最前線に立った。本書ではその経験をもとにして、「細胞」「遺伝子」「自然淘汰による進化」「化学としての生命」「情報としての生命」の生物学5つの重要な考え方をとりあげて、生命の仕組みについての、はっきりとした見通しを提示する。
・・・あなたの出発点がどのレベルにあろうと、そう、たとえ科学って苦手だなぁと感じている人も、怖がらないでほしい。この本を読み終えるころには、あなたや私や繊細な黄色い蝶、そしてこの惑星上のすべての生き物が、どのようにつながっているか、より深く理解してもらえるはずだ。私と一緒に、「生命とは何か」という大いなる謎に迫ろうではないか。(本書の「まえがき」より)
著者:ポール・ナース 訳者:竹内 薫(タケウチ カオル) 発行:ダイヤモンド社 [2021年3月9日第1刷]
☆生物学者が初めて一般読者にやさしく「生命とは何か」を語ります。瞠目の一冊。学生の方におすすめします。