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近年、贈与が注目されている。マルセル・モースの『贈与論』以来、ベーシック・インカム、臓器提供、自然エネルギー、はては戦争放棄も贈与の一種として現代においてかたちを変え論じられている。互酬的ではない「ただ与える」ことの思想は、行き詰まった資本主義にどのような薬をもたらすだろうか。モースをはじめ、レヴィ=ストロース、バタイユ、ヴェイユ、デリダ、ジャン=リュック・マリオンそして人間中心ではない動物世界における贈与・・・、これら哲学と人類学の議論を基にしてあたらしい贈与の話をしよう。
著者:岩野 卓司(イワノ タクジ) 発行:青土社 ISBN:9784791772131 [2021年2月25日第3刷]
☆贈与を哲学的アプローチで捉え、関連する哲学者や人類学者の「贈与」概念を論考。雑誌連載を基に書籍化。交換と資本の論理から醒めたい方に。