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世界は、以前にも増して移ろいやすく、予測不能になった。企業は「いかに変化に適応するか」という競争にさらされている。
したがって、これからの時代の従業員は、未知の変化に対応するため、実験と学習を繰り返しつつ仕事のやり方を変えるという、非常に面倒なことに挑み続ける必要がある。
その「面倒なこと」こそが、いまや最も生産性の高い重要な仕事だからだ。
これを続けるには、従業員は幸せでなければならない。
実際に、幸せな人は「面倒だが重要な仕事」に積極的であり、幸せな人が多い企業は生産性が高く、1株あたり利益も高いことが示されている。
今後のマネジメントに重要となるのは、孤立やパワハラなどの「組織の病」を予防するために適切な介入・施策を行い、組織を幸せな状態に保つことだ。そのための技術も整いはじめている。
いまや、著者らが開発した技術により、スマホのアプリで人々の幸せが測定可能となった。
また、数多くの日本企業が参加する実証実験によって、組織を幸せに導く技術も確立されようとしているのである――。
『データの見えざる手』でビジネス界に衝撃を与えた著者が、最新研究をもとに、個人や組織が「予測不能な変化」といかに向き合うべきかを論ずる、瞠目の書。
著者:矢野 和男(ヤノ カズオ) 発行:草思社
☆データ分析で個人や組織における「幸せ」を追求。管理職の方におすすめします。